INTERVIEWカラフルな人

一ノ瀬 郁未(後編)

2010年新卒入社

グラフィックデザイナー

  • ブライダル情報誌『結婚SANKA』リニューアル(2016年9月20日発行)のデザイン責任者に大抜擢!

 

(前編のまとめ)

まさに“ フルモデルチェンジ ”と言えるリニューアルへ動き出した新『結婚SANKA』。そのデザイン責任者に大抜擢された一ノ瀬さんだったが、新しいデザインコンセプトを決めるまでの道のりは決して容易なものではなかった。座談会で得た驚くべき発見から、ようやく新『結婚SANKA』の進むべき道が見えてきたが…

 

★前編-『結婚SANKA』フルモデルチェンジへの挑戦- はこちら

 

 

【中井】 歩み始めた登坂ルートの中で、これまでで一番大変だったのはどんなところ?

【一ノ瀬】 やっぱり本の顔となるロゴと表紙のデザインですね。今回のリニューアルでは結婚式の実例をたくさん紹介するので、表紙でもぜひ、一般のカップルの結婚式写真を出して行こう!ということになったんですけど、そこで「プロモデルの表紙と比較しても、引けを取らないクオリティの表紙ってどんなものだろう」とか、「ファッション誌に偏りすぎず、でもちゃんと見た人の手に取ってもらえるデザインってどんなものだろう」というように、とにかく複合的に考えなければいけないことが多くて、本当に悩みぬきました。

 

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【中井】 複合的に考えることも、デザインを作り込んでいくことも全部大変だったと思うけど、表紙を完成させて五合目まで来たわけだ。

【一ノ瀬】 そうですね。そしてこの先目指すべき山頂は『結婚SANKA』が世の中に受け入れられてちゃんと反響が出て、使える情報誌として認められる、まさにそこですね。

【中井】 このブライダル情報誌のマーケットは実はすごく難しくて、すでに圧倒的な認知度を持つ競合誌が存在していて、世の女の子たちは皆そのブライダル情報誌をレジに持って行くことを夢見ている。ぼくたちの『結婚SANKA』はその「すべての女の子の夢」と闘わなくてはいけないからね。

でも、ぼくたちが目指すのは「買うことが目的」の本じゃない。「自分たちの望む結婚式を挙げたいから、地域にしっかりと根差した『結婚SANKA』の情報がほしい!」、そんな「使うことが目的」の情報誌をつくっていかなければいけないんだよね。

【一ノ瀬】 本当にそうだと思います。イメージだけではなく、リアルに使える本として世の女性たちに受け入れられるものをつくっていきます。

 

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【中井】 そう。一番大事なのは、郁ちゃんが編集者とつくりあげたデザインがマーケットに受け入れられるかどうかってこと。マーケットの評価が出て初めて仕事の評価が出るから「つくったら終わり」ではないんだよね。今のところ、誌面に対するクライアントからの声はどんな感じ?

【一ノ瀬】 良いです! コンセプトにも同意していただけましたし、今まで以上にすごく見やすくなって、読みたい気持ちが掻き立てられるという意見をいただけました。やっと「この道でいいんだ」というお墨付きをいただけたようで嬉しかったですね。

【中井】 五合目にして! よかったね~! そこで間違ってた…ってなったらもう一回下山しなければいけないもんね(笑)。ちなみに、男性読者の意見は聞いたりした?

【一ノ瀬】 社内の男性ですが、いま結婚に向けて準備真っ最中のデザイナーさんがいて、その男性デザイナーに「花嫁が彼にイライラする瞬間」っていう結構シビアな内容の記事ページをデザインしてもらったんですけど、その内容は彼にかなり刺さったみたいです (笑)。

 

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【中井】 ブライダル情報誌って、たいてい買うのも見るのも女性だろうから、びっくりしただろうね(笑)。でも、「本が重いから彼氏に買ってきてもらう」っていうパターンもあるってアンケート結果で出てたっけ。

【一ノ瀬】 はい。でも、リニューアル後の『結婚SANKA』は紙質を変えるので、軽くなりますよ!

【中井】 紙質の違いもぜひ読者の方に実感してもらいたいね。それにしても、『結婚SANKA』と他媒体の業務の両立は大変じゃなかった?

【一ノ瀬】 すごく大変でした。『結婚SANKA』関連のミーティングや業務が多くなって本当に時間がない中で他媒体の担当ページも進めていかなければいけなかったので、作業効率を上げることがずっと課題でした。そのためにも編集部へのヒアリングを密にして、イメージの相違が出ないように、修正が発生しないように完成度をより高めていきました。あとはデザインのストックを増やすこともいつも以上に心掛けていましたね。

【中井】 デザインのストックはどのくらい持ってるの?

 

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【一ノ瀬】 数で表すのは難しいんですけど、お休みの日は本屋をハシゴして、端から端まで雑誌を開いて見たり、「いいな」と思った雑誌はジャンル問わず購入して、デザインをどんどん頭の中にストックしていっています! また、デザイナーにとっては「瞬発力」もすごく大事で、何か依頼を受けたときにすぐ「こんなイメージどうかな?」っていくつも自分の中からアイディアを引き出してすぐ伝えられるデザイナーが優秀なんだと思います。

【中井】 なるほど。その郁ちゃんの頭の中にあるデザインはできたら可視化できた方がいいよね。例えば新人育成のときなんかに、「これだけのデザインストックがあるとアウトプットのレベルとスピードがこんな風に変わるんだよ」と平準化したものとして教えてあげることができれば、各自が上達するにはなにが足りなくてどうすれば良いのかっていうことが明確になる。そうやって皆が自分の頭の中を可視化できるようになれば、お互いのレベルを共有しながら仕事を進めていけるから安心感と自信が出てくるしね。

【一ノ瀬】 そうですね! ポートフォリオっていうデザイン集みたいなものはつくっていこうかと思っています。

 

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【中井】 それはあった方がいいね! 郁ちゃんが今持っているデザインストックからイメージを引き出すのと同じで、人間は知っていることからしか想像できないし、わかっている範囲のことしかわからない。だから多くを知っている人からしか多様性のあるクリエイティビティは出てこない、脳の機能ってそういうものなんだよね。例えば、一流のお笑い芸人が面白いのは、笑いの引き出しがいっぱいあるからでしょ。それと同じで、郁ちゃんの日々のデザインストックの努力がこの『結婚SANKA』リニューアルに結びついたんだろうね。お休みの日も本屋さんをハシゴしたりして、成長のための努力は欠かさないんだ。

【一ノ瀬】 そうですね、私の場合は趣味も兼ねているので、苦はなく続けられています! 他にも気になるイベントは行ってみたりして、自分のデザイン観をどんどん広げていこうと思っています。

【中井】 すごいね! この調子で成長していただいて、ぜひ、新『結婚SANKA』を読者からもクライアントからもご評価や感謝をいただけるような本にしていってほしいと思いますので、このまま山頂目指して突き進んでいってください!

 

 

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◆ 本社編集部メディアデザイン課のメンバーと一緒に

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-対談終了-

 

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